←前のページへ次のページへ→
〜 大阪ステーションシティ 〜

社会交通工学科2年 0144番 杢谷颯太

1.概要

 大阪ステーションシティは、2011年5月4日に、JR大阪駅を新しくした、駅ビルである。コンセプトは「駅と街の一体化」である。 構成としては、大阪駅ホームとコンコースを中心に、ノースゲートビルディングとサウスゲートビルディングの二つのビルが建っており、 それらは、地下やコンコース等、複数の連絡通路でつながっている。



写真1 大阪駅中央南口付近の看板



2.大阪駅

 大阪駅は、1874年に開業し、その歴史は137年になる。現在は、JR東海道・山陽本線(京都線、神戸線)、 宝塚線、大阪環状線が乗り入れており、優等列車も、こうのとり(新大阪〜福知山・豊岡・城崎温泉・(一部は天橋立))、 スーパーはくと(京都〜鳥取・倉吉)、はまかぜ(大阪〜浜坂・鳥取)、ひだ(大阪〜高山)、 サンダーバード(大阪〜金沢・富山・魚津・和倉温泉)や、夜行急行きたぐに(大阪〜新潟)、寝台特急日本海(大阪〜青森)、 臨時寝台特急トワイライトエクスプレス(大阪〜札幌)などというように数多く乗り入れている。
 JRどうしだけでなく、阪神や阪急といった私鉄、御堂筋線、四つ橋線、谷町線といった地下鉄ともつながっており、乗換も多い。 このため、大阪駅は関西最大の鉄道交通拠点とされており、今回の大阪ステーションシティの整備は、単に駅としてでなく、 周辺地域の計画とあわせたまちづくり、さらには関西再生の牽引役と言われたそうである。



写真2 ノースゲートビル7F ワイヤードカフェから



3.ノースゲートビルディング

 ノースゲートビルディングには、JR大阪三越伊勢丹という百貨店、ルクアというファッションビルなどがある。中には、 映画館やコンビニ、ATM、保育施設がある。また、北陸・東海・信州へ向かう特急列車が発着する11番線もこのビルの一部としてある。
 ここは、もともとは、業務専用ビルであったが、それでは機能が貧弱だということで、駅の価値を最大限に引き上げる戦略として、 このビルの構想が立てられた。なお、14階から27階はオフィスが入っている。
 また、人が休める憩いの広場があるのも、大阪ステーションシティの一つの魅力である。 ノースゲートビルディングには、2階のカリヨン広場とアトリウム広場、10階の和らぎの庭、11階の風の広場、 14階の天空の農園(図3)がある。下側の階では、街の玄関をイメージして、上側は、庭園をイメージして造られている。 特に、14階の天空の農園では、スタッフが実際に野菜や果実を栽培している。



写真3 天空の農園



4.サウスゲートビルディング

 サウスゲートビルディングは、大阪ステーションシティの中では一足先に、3月28日に開業した。もとは、駅ビルのアクティ大阪であり、 それを、駅前広場の再整備にあわせて増築したものである。中には、大丸やホテルがある。このビルにも広場はあり、 15階と16階のレストラン街から、太陽の広場(図4)に出られる。ここは、レストランの続きの空間として、 中庭のイメージを持たせる広場であり、車いす用のスロープもあって、バリアフリーに対応している。



写真4 太陽の広場



5.時空(とき)の広場

 ノースゲートビルディングとサウスゲートビルディングを結ぶ連絡橋の上に位置する時空の広場。橋上駅の屋上に位置する広場で、 端からは、列車の発着も一望できる。また、カフェやイス、時計台など、全てのもののデザイン性がかなりすぐれている。 多くの人々が行き来できるうえに、休める場がある。



写真5 時空の広場



時計台は、北側が金、南側が銀であり、その下で座れるようになっている。


6.参考文献

JRおでかけネット http://www.jr-odekake.net/
鉄道ジャーナルNo.537  2011年7月号
大阪ステーションシティ フロアガイド





 
- 49 -
次のページへ→